06/11/20 21:05
パワーーシェル!!

新しいSFのアイテムみたいな名前ですが、Windowsの新しいシェル(CUI:キャラクターユーザーインターフェイス/コマンドライン)のことです。いつもMS-DOSの遺産のDOS窓が最先端のGUI(グラフィックユーザーインターフェイス)とは正反対で本当に使いづらいと思っていましたが、ようやく今の時代にふさわしいものが登場したという感じです。CUIは過去のインターフェイス、開発者用、と言われていたこともありましたが、このパワーシェルの登場で、いくらGUIが発達しても必要不可欠なものと改めて認識されたことのではないでしょうか。UNIX系のOSでは不可欠なCUIですが、これと同じくらいの機能をもったものをWindowsでも使いたいという要望はかなりあったことでしょう。私はCygwin(WindowsでUnixのAPIをエミュレートしたもの)をWindowsのCUIかわりとして使用しています。Unixならではのツールが使える点も本当に便利です。コマンドラインはオペレーションだけでなくプログラム開発にも便利なのは、さまざまなインタープリタ系言語の実行環境がコマンドラインで作られていることからもわかります。 (個人的には制御系の開発業務で使っていた数値解析ソフトMATLABのコマンドラインインターフェイスがとても使い勝手がよく好きです。MATLAB特有の言語をコンパイルしてWindowsアプリが簡単に作れます。)
こういったものがあればパワーシェルもいらないと思ってましたが、さすが後発だけあって斬新な機能が盛り込まれています。一番特徴的なのはパイプ処理をオブジェクトの受け渡しでやる点ではないでしょうか。今まではコマンドラインでVBS(VisualBasicScript)を走らせてオブジェクトの操作ができていましたが、コマンドラインが貧弱なため、高度な操作ができませんでした。というかそれ以前の問題でしたが。。ActiveXを使っての高度なオートメーションをしているVBSとは対照的に、おいてきぼりをくったような存在でした。このパワーシェルの登場でWindowsの致命的な欠点がカバーされたといっても過言ではないでしょう。Windowsの強みである、Windows上のあらゆるソフトウェアとの連携の良さがさらに強化されるのは間違いありません。
といってもマイロクソフトの「便利」という甘い誘惑によってWindows漬けにされないようにしなければ、といつも心の底で思っている身としては、基本技術はとりあえず身に付けておいて、コンペチタの技術の習得にも努力を惜しまないようにしなければ、と思うこのごろです。