08/12/23 11:11
トヨタ、最高益次年の赤字

大きく報道されていますトヨタ自動車連結決算の赤字ですが、ショックだったのは、あれだけコスト管理の厳しい会社の予想を大幅に超えたことが起こったということでした。数年前のハイブリッド車が好調のとき、私もトヨタで働いていましたが、この車の利益率の低さや今後の見通しの厳しさから、世間の羨望の裏で、上の人たちは強い危機意識をもっていました。これだけの会社が来年の生産計画すら発表できないというくらいですので、本当に先が読めない時代なのだと実感します。「派遣切り」にとどまらず「正社員切り」も始まる勢いです。最近大きな会社が窮地に追い込まれたり、破綻したりしていると、どんな会社でも安泰ということはありえないのかもしれません。
しかしそもそも「この会社につとめれば安泰だ」という考え自体、直すべきかもしれません。安定経済そのものがあたりまえ、もっといえば平和そのものがあたりまえ、という考えは、長くつづいたこの状況に慣れてしまっているからおこるものかもしれません。
ある会社に所属して、業務にもなれてくると、ずっとこのまま現在の延長で人生が進んでいくような錯覚を覚えることがあります。これはフリーでやっていてもよくあることで、契約の終了が迫ると現実にもどされ、自分の立場を自覚することになります。そして次の仕事が決まるまではいつも不安定な気持ちになれるのですが、決まればすっかりその気持ちは忘れてしまうといったことの繰り返しです。
こういったことを繰り返していると、仕事なんて運だなぁと感じることがあります。ある意味自分の力ではどうにもならないところがあり、たまたま巡り合わせがよかったためその仕事がまわってきたとか、そういったこともあります。バブル崩壊のときそれまでつとめていた会社を解雇されたことがありますが、その時はまだ若く初めての経験で、大変ショックでした。しかしそれがあったおかげで次に自分の人生を決めた会社にはいることができました。その会社には10年ほどつとめました。またフリーになってからも失注したということで、急に契約を打ち切られたことがありました。それでもちょうどそのタイミングでした得られない仕事を次に得ることができました。これらは自分の力ではどうすることもできません。
最近よく、先の見通しなんてあたらないことが多いなぁと考えます。これだけ優秀な経営者たちが、先を見通せないのですから、私なんかが考えても無駄なのではと思うのです。ですので自分にできることを精一杯やることしかないのではと思っています。
「人事を尽くして天命を待つ」
これが、最近の座右の銘です。
ここまでだと、なんかフリーって厳しいなぁと思われてしまいますが、ちょっとだけ弁明しますと、これは一長一短で、新しい技術が次から次に出てくるIT業界では、いろんな仕事にチャレンジできるというメリットもあります。
最近は幸いセキュリティ関係の仕事をいただきやっておりますが、一つの会社だとこれだけバリエーションの仕事がありません。もちろん一つの会社で一つのジャンルを極めるのもありです。

しかし今年は本当にいろんなことがありました。。ということで締めさせていただきます。