08/12/29 19:01
2008ふりかえって・・

今年はWeb系の技術が、今までになく面白い年でした。

Apple - iPhone
Adobe - Flex4
Micosoft - Silverlight, VS2008
Google - Android, Chrome, NativeClient

それぞれの会社がそれぞれの得意分野を生かしたWebの将来を見据えての戦略を次々に打ち出しました。
Webの標準化の流れの中で、Firefox, Operaの位置づけなども興味深いです。その中で、標準化団体や大手企業などがWebの将来について、共通の規格をつくろうとしても、実際はまったく違った方向に進んだり、違う技術が出てきたりと、この自由度がやはりインターネットの面白いところです。今年は、ブラウザ、OS、フレームワーク、ランタイム環境、入り交じってのプラットホームの争奪戦がより激しくなったと思います。
クラウドという言葉も最近よく聞きますが、機能の一極集中という形態だけ見れば、過去に逆行しているように見えます。いかにサーバーサイドに負荷をかけないかといった考えから、すべてサーバーサイドでやってしまうという思想の変化があります。またハードに近い言語のC言語もまた使われだした感があります。より抽象的な言語が次々に期待される中、これも逆行している現象の感じがありますが、iPhone,Macしかり、最近ではFlashのランタイムや、ブラウザのランタイム(NativeClient)でも使われるということで、そのニーズはまだあるのでしょう。
これだけサーバー、クライアントの環境がかなりのスピードで変化しているので、IT業界の人は、工程問わず思想の柔軟性をより要求されるのではと最近よく思います。なかなか実績のない技術は使われないことが多いのですが、要望はあってもできないから使わないというケースもあります。コストを押さえてやろうとするあまり、ありものの技術で済ませるため、いつまでたっても新しいことにチャレンジできず、結果新しい仕事を失うことにもつながりかねません。
まだまだ興味深いものはあるのですが、時間の関係でなかなか追えないのがくやしいところです。しかし仕事でいつ要求されてもいいようにその思想は理解しておきたいと思っています。