10/08/29 11:44
Google vs Oracle

前回は、勝手な妄想を中心に書きましたが、今回はより現実的な視点で考えてみたいと思います。
以下の記事がとても詳しく興味深いので、参考にさせていただきました。

Googleを訴えたOracleの主張は「AndroidはJavaと競合する」! 本当にそうだろうか?
http://hoshi.air-nifty.com/diary/2010/08/googleoracleand.html
Oracleが「AndroidはJavaの知的所有権を侵害」とGoogleを訴える
http://hoshi.air-nifty.com/diary/2010/08/oracleandroidja.html
Oracleの対Google訴訟、Googleは公式声明で反論、Javaの父James GoslingはBlogで嘆く
http://hoshi.air-nifty.com/diary/2010/08/oraclegooglegoo.html

元Sunの有力なエンジニアがGoogleに移っているみたいですが、彼らがSunの時代に作ったものがOracleの物として攻撃の材料とされるのは、つらいことと私も理解できます。昔所属した会社で取得した特許が、その会社をやめた後、自らが作った特許と戦わなくてはならない例は、いくつかきいたことがあります。(具体的な事例は記憶が正確でない可能性があるので割愛)
今回の例は、オープンソース化していたにもかかわらず、特許侵害という形で訴えられるということで、IT業界全体に与える影響が大きいでしょう。記事にもありますが、Linuxの特許訴訟でSCOが訴えたことがありますが、このときちょうど私も組み込みLinuxの製品を開発、販売しようとしていましたので、当時不安に思ったことがありました。最近ようやくSCO側の敗訴が決まりましたが、随分長い年月がかかりました。今回もこのケースになるのでしょうか。訴訟とは別にAndroidは急成長していくでしょうが、メーカや開発者の不安な気持ちは残ると思います。
しかしOracleのイメージが、これで悪くなる可能性が高いのではないでしょうか。SCOと違ってOracleはDBなどで多くのシェアがあり、よく知られた会社だと思います。私自身も仕事上身近な存在ですが、深層心理として開発者に悪いイメージが植え付けると、この先の事業に影響がでてくる可能性も否定できません。以前のMicrosoftのように・・ Oracleはここのところ買収を続け資産を増やし続けています。オープンソースのMySQLもその一つで、その扱いにはコミュニティでも話題となっています。これらの資産を使う人たちが、今回の動きを見て、不安や警戒心をもつことは間違いないでしょう。権利や特許を主張するのはいいですが、使うユーザに毛嫌いされないような、うまい配慮が必要だと思います。
自由な発想で物やサービスを考えるとき、束縛される条件というのは、避ける傾向にあります。こういうときその企業のイメージって大切だと思います。