11/06/10 11:26
AKB48はプラットホーム

AKBの選挙のニュース、いろんな意味ですごいです。
ここまで話題化するマスコミ、メンバーを投票するというルール、一人数千枚ものCDを購入する人。
AKBというブランド(プラットホーム)が確立しているので、その上でのCDの販売や、選挙といったいろんなイベントが、他のアーティストのものとは格段の競争力の違いをみせていると思います。
しかし当初秋葉原の劇場で地道に活動を始めていたころは、今のよう成功が見えていなかったように思います。

IT業界でいうプラットホームと結び付けるのは、ちょっと難があるかもしませんが、私は似ていると思っています。
GREE、ニコニコ動画、さらにはiPhone、Androidもプラットホームと考えます。
これらは、自らが作ったルールの上で、他の人にビジネスをさせることで、とても大きな収益を上げています。すでにこれに取り組んでいる人も多いと思いますが、なかなか収益があがらないとすぐに手を引いてしまいがちです。とくに大きな会社とかだとそうでしょう。
ニコニコ動画も黒字化までに、たしか4,5年かかっているといわれています。

前の記事「新しいステップに入った iOS 5」でも少し書きましたが、このプラットホーム化はさらに進んでいると感じます。モバイルだけでなくいろんな業界でもこの傾向はあると思います。
この傾向は、個人の小銭が稼げる手段が増えるかもしれませんが、企業にとっては他人のプラットホームの上で商売していても、高収益はえられなくなるで、継続できなくなることだと思います。
やはり企業は、小さいプラットホームからであっても、地道に育てていくことが今必要とされているような気がします。

現在の出版、CD販売の不況も、この流れの中にあると思います。いわゆる中抜きが進んでいるからで、ユーザが商品を手にしやすい環境はプラットホームとしてどんどん便利な環境が進むと、その中間に潜り込む隙がなくなるからだと思います。
プラットホームを作って収益を上げる人と、プラットホーム上で稼ぐ人、企業はやはり前者でないと生き残れないと思います。

すぐに収益がでなくても、細く長く自前のプラットホームを育てていく姿勢、これは今後とても重要な考え方になっていくのではないかと、最近強く思います。