13/03/20 21:29
ワーク・シフト WORK SHIFT

孤独と貧困から自由になる働き方未来図2025 by リンダ・グラットン

数年に一度くらい、ビジネス書で強い共感を得ることがあります。この書はその一つでした。
Googleで検索すると、たくさんの情報がありますので、まさに今ブームの書籍です。(詳しくはそちらで・・)

フリーエンジニアで働いている関係で、ここに書かれていることのいくつかは、いつも言い聞かせていることであったり、他の書籍から学んでいたりすることが多いのでずか、わかりやすい実例をまじえて説明されているので、とてもリアリティがあります。また今まで漠然と理解していたことも、具体的な言葉で表現されているので、認識をあらたにすることができました。
簡単に言えば未来を予想する手助けになる本です。予想していかに働き方をシフトするか。

今日本では、TPPが大きな話題で個人的にも強い関心をもっています。またNHK大河ドラマの「八重の桜」を見ていると、未来を予測しようとしている点で、なんか今の時代とシンクロしてしまう気もしています。そのような中この「ワークシフト」ほ読んでいると、説得力が倍増してしまいます。ちょっと脱線しますが、三年前の「龍馬伝」では長州藩側から視点で見ていると、こちらが正義に見えましたが、「八重の桜」では、全く反対の印象をもちます。とても短絡的ですが、これが何なのか非常に興味深く思うのです。重要なのはどちらもこう選択すべきと考える未来に対して、信念に基づいて命をかけたことなのだろうと・・

本書の中で、ウィリアム・ギブスンの言葉の引用で
「未来はすでに訪れている。ただしあらゆる場に等しく訪れているわけではない」
とあります。これはいろんな業種、業界によって変化が既にきてしまっているところ、これからのところ、を意味しているのではと思います。以前いた業界では、すでに大きな変化の中にありました。そのとき成果報酬の導入を経験したことがあります。今までは残業すれば手当があり、会社業績に応じて不採算部門にも賞与がありましたが、それがなくなるのです。そのとき新規事業を立ち上げるチャンスも与えられました。不採算部門になる可能性があるところにいるよりは、自分で新規事業をやって評価された方がいいと思い、思い切って勝負をしたことがあります。結果はうまくいかず報酬面では惨憺たるものになりましたが、精神的にはとても健全でした。人にいわれてやる仕事とモチベーションが数倍違うからです。しかしプレッシャーもすごかったですが、若いときだからよかったです。

このような今までの働き方を変えなくてはいけない変化は、これからも何度か訪れるのだろうと思います。
この本の第三のシフトについて読んでいるときに、中学校の先生(たぶん)の言葉を思い出しました。「食うために働く、ではなく、働くために食うのだ」
オリジナルはその先生なのか、違うところなのかわかりませんが、この言葉、第三のシフトの説明を超えていると思いました。

今の時代の変化について、さまざまな人が警鐘を鳴らしていますが、それを受け止めたくないという心理が働きます。受け止めてたとしてもあせるばかりで何もできないもどかしさがあります。しかし自分にかかわりのあるに変化だけは、逃げずに選択をしていかなくてはならないのだと言い聞かせています。
それはいつなのか
「今でしょ」