13/09/02 21:35
数学の必要性

最近データサイエンティストという言葉をよく耳にします。統計的手法によりデータを処理し、そこに隠れている規則性や法則を見つけ出し、ビジネスに利用するというニーズが高まるに従い、このような専門家が足りなくなってきているようです。もともとそのような専門的職業はないらしいですが、ネットサービス運営でユーザ情報の解析を通じて統計学を学んだ、または統計学に精通したITエンジニアがそれにあたっているケースが多いように思われます。
これまでのログの解析(例えば目でグラフを見るような)とは違い、もった大量のデータ(ビッグデータ)を対象にするため、数学的手法が欠かせなくなるのでしょう。

また、以下のようなセキュリティの分野にも数学が本格的に適用されつつあります。
セキュリティ対策に数学の力を――機械学習は先行防御の夢を見るか?
http://www.atmarkit.co.jp/ait/articles/1308/30/news109.html

セキュリティに関しては、最近でもPHPのBlogサーバWordPressサイトの大量改ざん事件や、シリア政府系ハッカー集団によるDNS書き換えによるTwitterのダウンなど、継続して大きな事件が続いています。(インターネットセキュリティについては、いつも一番の関心ごとであり、勉強をつづけている身でもあります。)ゼロディ攻撃のようなものは、ふせぎきれないためこの記事にあるように、未知の攻撃に対して防御するメカニズムが必要になってきます。あとインターネットインフラやプロトコルが古いもの(メールなど)が安全で新しいものに早急に置き換えられるのも必要になってくるでしょう。(IPv6,SCTP,DNSSEC)セキュリティの話はとても多岐にわたるため、ここではここまでとしておいて、数学の必要性についてですが、これからのエンジニアはいろんな場面でこれに遭遇する可能性があると感じました。

便利なツールやライブラリ、フレームワークを使えばいいのでは、という見方もありますが、これらを利用した上で、数学を創造的に使える能力というものが問われる気がします。
(ちょっと飛躍しますが、パソコンの黎明期、プログラマといえばゲームを作っていたというような頃の感覚とちょっと近い気がしました。)