15/01/04 01:24
「人工知能」

新年あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。

年明け最初の話題は「人工知能」について書こうと思っていたところ、偶然にも今晩、NHKスペシャル「Next World 私たちの未来」で人工知能をとりあげていて、驚きました。旬ということですね。

決して新しくない、どちらかといえば、古い時代のSFの言葉として使い古されたきたこの「人工知能」というものが、最近現実性を増してきたということで、ホットに議論されています。

「人工知能は核兵器よりも危険」イーロン・マスクが警鐘ツイート
http://irorio.jp/kamejiro/20140806/153413/

人類はAIを恐れる必要はない:Googleエリック・シュミット語る
http://wired.jp/2014/12/10/dont-fear-the-artificially-intelligent/

ホーキング博士「人工知能の進化は人類の終焉を意味する」
http://www.huffingtonpost.jp/2014/12/03/stephen-hawking-ai-spell-the-end-_n_6266236.html

あの有名なホーキング博士が、この研究の危険性に警鐘を鳴らしたことが、注目を浴びています。SF映画「ターミネータ2」での知能をもったロボットと人類の戦いが思い起こされます。それだけ現在の研究レベルが高度になってきたことを表しています。データ解析・処理手法の多様化、規模の拡大化、高速化が可能となり、知能に近い働きをさせることができるようになってきました。

人間の能力を拡張してきた技術革新ですが、いつの時代もこのテクノロジーは人類にとって平和的なものであるのか、そうでないのか、という議論がされてきました。人工知能もこれらの議論と基本的には同じだと思っています。しかし個人的な懸念としては、ITの進化のスピードがすさまじく速いことと、一般人の生活にとても浸透している分野ということです。

たとえば現在の証券取引現場では、コンピュータアルゴリズムによる売買がさかんに行われています。生身の人間の判断よりもアルゴリズムの判断のウェイトが高くなると、制御が予期しない方向に行く危険性が高くなるのではないかという不安があります。これと同じようなことがインターネットでも起こりうる可能性はあります。生身の人間の情報発信よりも、Botのようなものの発信(人間の投稿と区別がつかないような高度なもの)が大量のデマを拡散させたりしたとき、社会に混乱を起こす可能性はないのだろうかとか。つまり実態社会とは違うものの比率が高くなったとき、社会は悪影響をうけずにいられるのだろうかとか思ってたしまいます。このようなわかりやすいケースではなく、もっと想定していないようなことで起こることでしょう。

何かで、現代人よりも古代人の方が優秀だった、ということを聞いたことがあります。文明が進んでいる現代に生活する人間の方が優れていと錯覚しがちですが、不便な世の中に生活していたときの人類の方が、感受性も想像力も優れていたというのも想像できなくはありません。
現代の大量の情報の統計情報をもとに判断されたことを、自分の判断よりも優先して生活していると、もしかしたら判断力というものが退化していくのかもしれないと感じることもあります。

このようなことを考えていると、大量の情報に流されることなく、自分の力で考えることが、これからの時代、より求められていくのかもしれないと思えてきます。

次の時代、世界はどのようになってくのでしょうか・・